渓谷コースの周辺風景、見どころ等について、ご案内します。
① 雁ケ沢駅
渓谷コースの発着場です。受付場所である吾妻峡周辺地域振興センターから、徒歩で約3分のところにあります。発着場のプラットフォームからは、間近に天狗山の雄姿を見ることができます。
② 雁ケ沢駅 ~ 松谷発電所付近
雁ケ沢駅を出発すると、暫く左カーブを描きながら走ります。この辺りは曲線半径が250mときついため、国内ではこの近辺だけに見られる「半斜ちょう式架線方式」が採用されています。少し進むと、左側には出力25,400Kwを誇る松谷発電所が見えます。右側には、松谷発電所に繋がる2本の巨大な導水管が見えてきます。導水管を横切る形で 第1松谷橋梁、 第2松谷橋梁を渡ります。第2松谷橋梁は短い橋ではありますが、本体は本格的なアーチ橋で旧国道側からは「JR」のロゴマークを確認できます。
半斜ちょう式架線の金具 松谷発電所 導水管 第1松谷橋梁 第2松谷橋梁
③ 松谷発電所 ~ 松谷上組踏切
松谷発電所を過ぎると、暫くのんびりとした田園地帯を走ります。左側には天狗山が良く見えます。間もなく平沢橋梁を渡ります。石組みの橋脚が残るレトロな雰囲気の橋梁です。平沢橋梁を過ぎてすぐのところに、渓谷コース内唯一の踏切である「松谷上組踏切」があります。踏切は車道側が優先ですので、手前で必ず一時停止をして左右を確認してから通過してください。踏切を過ぎると右側に小さなお堂(十王堂)が見えてきます。
平沢橋梁 松谷上組踏切 十王堂
③ 松谷上組踏切 ~ 松谷トンネル
十王堂を過ぎると、線路は右に左にS字カーブを描きながら、暫く山間の田園地帯を進んでいきます。左側には松谷上組の集落が見えます。「WTBのカラフルな電柱」を過ぎると右カーブを描きながら、暫く16‰の上り坂が続きます。やがて左側に吾妻峡が迫り、左前方に猿橋が見えてきます。間もなく渓谷コース内一つ目のトンネルである松谷トンネル(L=104m00)に到達します。この先からは一般の車両は進入禁止のため、アガッタンでしか味わうことができない貴重な光景です。
WTB 松谷トンネル手前からの吾妻峡の眺め 松谷トンネル
④ 松谷トンネル ~ 樽沢トンネル
松谷トンネルを抜けると左側に再び吾妻峡が迫り、いよいよ日本一短かった鉄道トンネルとして有名な樽沢トンネル(L=7m20)が見えてきます。渓谷コース内二つ目のトンネルです。トンネルに近づくと、トンネル上部に松の木が見えます。当時の建設責任者は、この松の木の景観を残したくて、ここを崩さずにわざわざトンネルにしたという説が残っています(諸説有り)。
樽沢トンネルの松 樽沢橋梁
樽沢トンネルを抜けて樽沢橋梁を渡ると渓谷コース内最後のトンネルである道陸神トンネル(L=432m40) が見えてきます。渓谷コースにある三つのトンネルの中で最も長いトンネルです。「道陸神」とは「道路の悪霊を防いで旅人を守護する神」という意味であると言われています。
道陸神トンネル
道陸神トンネルを抜けて左カーブを描きながら進むと、2020年に完成した八ッ場ダムの壮観な景色が目の前に見えてきます。 八ッ場ダム直下に位置する吾妻峡八ッ場駅では、迫力ある八ッ場ダムの雄姿を間近に体感することができます。
八ッ場ダムと水仙ちゃん