今も残る吾妻旧線の遺産① 半斜ちょう式架線

八ッ場ダム建設に伴い廃止となったJR吾妻線旧線(=あがトロの路線)は、建設当時はこの線区だけに見ることが出来た貴重な鉄道遺産が残されています。半斜ちょう式架線方式と呼ばれるものです。

以下、日刊工業新聞社 図解よくわかる電車線路のはなし第2版からの抜粋です。

~この区間は特に曲線区間が多く半径200mの箇所がありました。これを従来のシンプル架線方式で電化すると、支持物径間が20m程度となり、電柱が乱立状態で経済的にも美観的にも好ましくありませんでした。電化に際し、先駆者が苦労と研究を重ねて発想した貴重な架線方式で、この時代にはこの線区だけに存在しました。この方式の特徴は、さまざまな角度でちょう架線からトロリ線を吊るすことができる特殊金具を利用することで、曲線に合わせてトロリ線をパンタグラフ摺動の調整をしました~

上記で記載されている特殊金具は横川にある碓氷峠鉄道文化むらでも展示されています。

普段何気なく眺めている電線にも、こんな秘話があったのですね。あがトロを訪れた際には、風景以外にも、周辺鉄道設備も観察してみてください。

半斜ちょう式架線方式

特殊金具