今も残る吾妻旧線の遺産③ カラフルな電柱

あがトロは、JR線運行当時の鉄道設備が、ほぼそのまま残されている珍しい廃線敷きです。
その中でも、特徴があり面白いものを紹介します。
下の写真は、田園コースに有るとある架線柱ですが、何やら重りとか滑車のようなものが見えます。またカラフルなカラーバンドも巻かれています。これは滑車式バランサー(WTB:Wheel Tension Balancer)と呼ばれるもので、電車に電力を供給する架空電車線の張力を一定に保つ働きをするものです。架空電車線の各線条は気温によ って伸縮するため(真冬に比べ、真夏のトロリー線(パンタグラフと接触する線条)は、1000m辺り70cm程伸びると言われています)、自動的に張力を調整し、トロリー線を平坦に保つ役割を担っています。WTBは、架空電車線が接続される少滑車と重りが接続される大滑車の組合わせで構成されており、その標準滑車比は1:4 となっています。この滑車の原理を利用することにより、1基あたり最大800mもの距離の架空電車線の調整が可能となっています。カラフルなカラーバンドは、電車の運転手が目視で重りの位置が適正であるかを確認するためのものであり、JR高崎支社管内でしか見ることが出来ないということです。


滑車式バランサー